2009年度 環境施設見学会
「紙のリサイクル工場と柿田川湧水群」

 
 2009年5月27日(水)、45名の参加者により
 紙のリサイクル工場(静岡県富士宮市の信栄製紙株式会社) と
 柿田川湧水群(静岡県三島市) の見学会を実施しました。

 目黒区では牛乳パックなどの紙パックを住区センターなどに設置した回収ボックスで回収しています。
集められた紙パックは、今回見学の信栄製紙(株)の再生紙工場でトイレットペーパーに再生され、それを消費者が使用することで完全にリサイクルされることになります。

 この工場で集められる原料としての古紙は、3割が牛乳パック類、3割がチラシ類、残りが企業や官公庁から出る書類です。これらの書類は搬入日に企業等の立会いのもとで溶解するので、情報が漏れることはありません。アルミ箔を内張りした紙パックも回収可能です。ここでは新聞、雑誌、書籍、電話帳、ダンボールは扱いません。またバージンパルプは使用しません。

 この工場では1日に50トンのトイレットペーパーを生産しています。この量は24万個のロールに相当します。トイレットペーパーの購入時の3大エコは、再生紙であること、ロール幅が114mmから105mmであること、芯無しであることです。会社からこのような説明を聞いた後、工場を見学しました。

 回収した原料は破砕機で細かくして溶けやすくします。つぎに温水と薬品を加えて溶解してから、異物を除去します。さらに液体になったパルプからインクを除去して、抄紙機でパルプから幅広のペーパーを作ります。最後にトイレットロールの幅に輪切り加工して完成します。

 この工場では50トンの紙を生産するのに、5000トンの水を使っているとのことです。この水は富士山からの水で、使用後は排水処理タワーで浄化され、厳しい基準を満たした後、専用の排水路に放出されます。

 工場見学を終えてから、沼津港まで足を延ばし買い物をした後、三島市の柿田川湧水群を見学しました。富士山の湧水を水源とした1日100万トンの水量を誇る東洋一の湧水で、環境庁の名水百選に選定されています。水質が良く水量が安定しているので、飲料水、工業用水、農業用水として利用されています。この貴重な自然が身近にあることに感謝する気持ちになりました。  

 今回の見学は「エコライフめぐろ推進協会」の後援により実施しました。      
 
信栄製紙(株)にて説明を聞く この工場で生産された製品の説明
全員で記念写真 柿田川湧水(第2展望台から見る)直径約5m
 
 (注) 工場内の機械設備は撮影禁止のため、写真はありません。
  「回収処理からトイレットロールができるまで」の詳細は信栄製紙ホームページをご覧ください。
  環境省選定名水百選 柿田川湧水群